コラム

行動変容を導くコミュニケーション法


特徴1:5つの健康行動に絞る

過去の疫学研究の成果により、「運動、食事、喫煙、飲酒、ストレス」という5つの健康行動が、人間の健康に多大な影響を及ぼすことが報告されております。センターでは、この5つの健康行動のみに焦点を絞り、その変容を行うことを目的として、各種健康増進プログラムを提供しております。

「人間の行動に影響を与える行動はほかにもあると思うが(例えば生きがいをもつ、など)、何故この5つの行動のみに注目しているのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

センター長であるWess博士によると、「確かに、何をもって健康行動とするかは、社会的・文化的背景が異なれば、当然異なります。そのため、日本で私たちのプログラムを導入する場合には、日本の文化的・社会的背景に沿った形で、修正していく必要性が当然出てくると思います。我々のプログラムに関して言えば、過去の疫学研究に基づき、運動、食事、喫煙、飲酒、ストレス、の5つの行動のみに注目しております」とご説明頂きました。

また、センターのスタッフも方からも、5つの行動のみに注目する利点についてご説明頂きました。心理カウンセラーのバックグランドを持つスタッフの方からは、以下のような意見を頂きました。「私は色々な心の問題を持つ方を対象に、対処していく仕事をしてきました。もちろん、人間ですから、誰しもがなんらかの心の問題を抱えています。家庭の問題、親しい人との別れ、仕事を失う、などです。私がこのセンターの健康増進プログラムの考え方に共感を覚えたのは、それら心の問題にはあえて踏み込まず、具体的な5つの行動のみに注目することです。そうすることで、効果的な支援が可能になると、考えております。」