コラム

成果を導く新しい考え方〜ソーシャルマーケティングのすすめ〜


「健康教育から「ソーシャルマーケティングへ

ソーシャルマーケティングとは、「社会的に推奨される行動を変えるための戦略的なプロセス」と定義されます。その歴史を振り返ると、1980年代、公衆衛生活動の焦点が、個人や小集団に対する健康教育に向けられていた頃にさかのぼります。

健康教育のような小規模の介入は、1) 介入できる人数に制限があること、2) いつも同じような人ばかりが参加すること、3) 投下できる社会資源に限りがある状況下では非効率的であること、などの問題が指摘されていました。

そこで、地域全体の健康を改善するためには、個人や小集団に向けられた焦点を、地域あるいは社会全体にむける必要性が認識され始めたものの、効果的かつ効率的に人々の意識や行動を変えるために、どのような考え方や手法に基づくべきか、ほとんど知られていませんでした。

そのような状況の中、ビジネスの世界で用いられてきた「マーケティング」という考え方や手法を応用することの有用性が、1970年代に行われたStanford Three-Community StudyやThe National High Blood Pressure Education Programといった大規模地域介入研究の知見から、公衆衛生関係者の間で認識されるようになりました。