セッション (2日目)
[1] オープン・セサ meー!
~自分の声、聞こえてますか? : 自分との対話法~

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テーマ

オープン・セサ meー!
~自分の声、聞こえてますか? : 自分との対話法~

コーディネーター

西本 真寛 (北里大学一般教育部)

サブコーディネーター

淺田 康平 (みやびソフィア東生駒こども園)
大坪 慎 (JCHO久留米総合病院)
籠重 舞 (香川大学医学部)
杉山 桃子 (慶應義塾大学看護医療学部)

内容

今の自分、見つめ直したことありますか?人のためのスキルは学んでも、自分のためのスキルはおろそかになりがち。改めて言語化しないとなかなか自分のことは分かりにくいかもしれません。出会った仲間とともに自分を振り返ってみましょう!自分を見つめ直すと、新しい自分が見えてくるかも!?

レポート

<自分のためのスキル>
対人援助などの仕事では、人を支えるためのスキルを学ぶ機会は、研修などであるのではないでしょうか。相談援助技術や、具体的な食事介助、歩行などの補助方法、あるいは、社会資源の活用方法など。 一方、人を支える対人援助職の人が、自分自身を支えたりメンテナンスするためのスキルを学んだりする機会はあまりない、という状況が多いかもしれません。

<自分のためのスキルを体験する>
このセッションは、一般的な研修であるような、自身に付加的に身に付ける、さまざまな個別の課題に対応するスキルを学ぶのではなく、自分自身のメンテナンスに役立つようなスキルを体験できるよう設計をしました。具体的には、一般的な研修であるような、相談援助技術、介助法といった個別の課題に向けたスキルを学ぶのではなく、このセッションでは、気づきや、注意のコントロール、自身の感情のモニタリングといった、自分自身に対するスキルを、体験しながら知っていただけるものとなることを狙いました。

<セッションの流れ>
セッションは、4名程度を1テーブルとした形式で行いました。セッションの流れは、アイスブレークから、サブ・コーディネーターそれぞれの体験したエピソードの紹介と、エピソードに関連するワーク。感情に関する知見のご紹介と、それに関連するワークで行いました。 アイスブレークでは、自己紹介のワークを中心にしながら、グループメンバーとの交流を行いました。これを通じ、人とくらべながら自身への気づきを深めるものとなりました。 サブ・コーディネーターのエピソード紹介は、ひとつ目は、自分自身の心やからだの様子に気づくきっかけになった体験のエピソードの紹介と、それを聞いてのセッションの参加者自身のふり返り。ふたつ目は、自身の頭の中を整理するのに用いているエピソードの紹介と、その実践を行いました。ひとつ目では、普段意識しにくい、自分自身の変化に気づくコツを知っていただきました。ふたつ目では、頭の中を整理する簡便な方法としてジャーナリングを紹介しました。これは、頭のなかで巻きおこる思いを紙に書き出すというものです。まず、その模擬をする様子をみていただき、そのあとに各自でワークとしてジャーナリングを実践を通して体験していただきました。 最後に、感情が自身に伝えてくれることとは何かの紹介と、参加者のこの1週間の感情体験のふり返り。さらに、今後の1か月の感情体験のスケジューリングワーク。また、マインドフルネスの体験を行いました。 感情が伝えてくれることとは何かの紹介では、たとえば「怒り」について、怒りが自身に伝えてくることとは何か。それは、自分自身が「何か大切なものがおびやかされている」という感じ方をして、怒りが生じているのだ、というようなことをご紹介しました。こうした感情の理解ができると、なんとなく怒ってしまっているなというときに、以下のような理解をすることができるようになります。たとえば「怒ってしまっているけど、これって本当に自分にとってそこまで大切なことだろうか?」あるいは、上司からのダメ出しに怒りを感じた場合など、「これって、本当におびやかされているのだろうか?上司はより良いものにするために助けてくれているかも?」と考えるなどです。一方で、このように理解するためには、自分が怒っていることに気づけるひと呼吸が大切です。そうしたひと呼吸をもうける方法の1つとして、マインドフルネスの体験を呼吸法のトレーニングを通して行いました。最後に、感情はより多くの感情を体験することが、人生や、仕事を豊かにするということをお伝えしながら、これからの1か月間の感情体験の予定を立てていただきました。 人を支えることの周りで働いている人にとっても、自分自身を支える方法については、意識から抜けてしまっていることもあるかもしれません。今回のセッションではその点について、さまざまな角度から体験いただけるものになったのではないかと思います。


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